自分という花を育てるところ

自分に集中して生きてこ。30歳からの自分と世界の見つめ方

現代にも通ずるあげまん像

 

いきなりですが、20代に入って色気研究に加えて始めたのは…あげまん研究でした。

元々気にも留めなかったその概念は、学生時代に先輩から「ロサちゃんは将来あげまんになるね」と言われたことから気になって「はて、あげまんとは?」と調べ始めたのがきっかけです🍑

 

学生時代から20代前半は老若男女色んな層の人に出会ってきて話を聞いて、感じたこと。

それは、俗に言うハイスペックな女性、男性だからといってあげまんでない、ということです。学歴が良く、稼げて、外見が美しく、実家や権力が強いからと言って、パートナーへの影響力や感化させる力が備わっているわけではない🍑

むしろ、パートナーと目の前の状況に合わせてより良い演じ分けが出来る「柔よく剛を制す」様な人がそれに当たる、というのが私の答えです🍑

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水は時として岩を削るほどの力が。北斎の表現力凄すぎません?/葛飾北斎『 諸国瀧廻り 下野黒髪山きりふりの滝』 1833年頃

 

容姿端麗、才色兼備な先輩や後輩、同期に囲まれて学生時代を過ごしてきたので、ハイスペックな人は沢山いたのですが、長年付き合ってきて「優秀で稼げればパートナーと良い関係になる訳ではない」と感じる事がありまして🍑

 

親族や友人でも長く付き合っていてしっくり感じるパートナーは大抵が気質が凸と凹の様だったり、柔と剛だったりと補い合いって、さらに関係性も仕事も良好でした。普段の会話から溢れるエピソードは、あげまん研究をしている私にとってとても有難いサンプル(やめなさい)でした🍑

 

色んな方々の話も参考になりますが、ストーリーで頭に入れた方が理解できるので、私のお勧めなお話は過去の大河『功名が辻』です。原作は司馬遼太郎の小説。

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(確かAmazon primeで観られたような…)仲間由紀恵さんが主演。主人公、千代の聡明さとしなやかな強さがとても魅了的です🍑

 

正直、現代でもてはやされる様な女性像ではないです。戦国時代から江戸の初期を描いているのでね。時代設定がまるで違います。でも、自分はハイスペックではない、凡人寄りだな、とご自分のキャパを判断している方にはフィットする様なあげまんイメージがそこにはあります。(私も凡人の中の凡人。様々なヒントを見つけました)🍑

 

現代はいかに自己主張をしてより早くリスクヘッジをするか、いかに損を避け得を増やすか、が賢い選択の様に言われますが、千代の生き方はそれとは真逆なのかも。彼女の賢さは、自我を強く出さないところ。主張は控えめながらするし、自分の信念は曲げず、かつ周りの幸せを願っての言動が輝いています。いつも温かさと知性が滲み出ています。だから自然に周囲の人が感化され、良い循環を起こします。

ちなみに、主人の一豊は正に凡人です。これといって優れた点の無い誠実さだけが取り柄の男性です。

 

それが分かっているからこそ、千代は夫、家臣、時には曲者達からも一目置かれ頼られる存在に。

特別難しいことをしている訳ではなく、むしろ与えられた環境の中で最大限に工夫し、知恵を絞り周囲との関係を心配りで築く様な地道な生き方です。

 

ドラマチックではありません。でも清々しくて堅実な政治であり結婚生活です。当時は結婚も政治要素が強いから、内助の功はより効果があったと思います。(結婚にキラキラした憧れのある方、気を悪くしたらごめんなさい…)

実際、主人は鼓舞され、家臣たちも信頼を崩さず忠誠を尽くし、曲者な姫方達とも上手く付き合い、子どもも意思を受け継ぎます。

 

自分の持てるものを総動員して、周りの人の力を信じて引き出す。全然ドラマチックでもなく、人を掌の上で転がす様な小賢しさもありません。その代わりに関わる人々と信頼を築き、関わる人それぞれの状況を良くしていく姿が美しいです。

 

時代は違えども、あげまんはパートナーだけでなく身近な人それぞれへの適切な関わり方を知って実践できる人、と言えるのだと千代の人との関わり方から学んだのでした🍑

資本主義や戦争、政治による生活の変化で人間関係(仕事、恋愛、家庭)はより一層ギスギスとしています。そんな現代だからこそ、内面を豊かにして周りに好循環を生む感化させる力(あげまん)はかなり貴重で希少です。

今になって、この研究を続けてきてよかったと心から思えるのでした。

 

触りしか書けなかったけれど、一先ず今回はここまで🍑🌿

 

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はぁ…美しい…